様々な前置詞
英語を学習していると、前置詞の使い分けで迷う場面が多くあります。
in や on、at などの基本的な前置詞は早い段階で学びますが、実際の英会話や英文読解では、それ以外の前置詞も頻繁に登場します。今回は、日常会話や文章でよく使われる前置詞の中から、about、for、with、against について整理してみたいと思います。
about
まず、about です。
about は「〜について」「〜に関して」という意味で使われることが多く、話題や内容を示すときに便利な前置詞です。具体的な細部よりも、全体的なテーマや話題を指すときに使われます。
例えば、
I read an article about climate change.
私は気候変動についての記事を読みました。
また、
We talked about our future plans.
私たちは将来の計画について話しました。
このように、会話や文章の中で「何について話しているのか」を示す役割を持っています。
on
about と似た前置詞に on がありますが、使い分けには少し違いがあります。
about は幅広く一般的な内容を扱うときに使われるのに対し、on はやや専門的、または特定のテーマを深く扱う場合に使われることが多いです。
例えば、
She wrote a paper on modern education.
彼女は現代教育についての論文を書きました。
この場合、学術的・専門的な内容を扱っている印象になります。
for
次に、for についてです。
for は「〜のために」「〜を目的として」という意味で使われ、目的や用途を表す場面で非常によく登場します。
例えば、
He is saving money for his trip abroad.
彼は海外旅行のためにお金を貯めています。
また、
This room is for meetings only.
この部屋は会議用です。
このように、for は「何のためか」「誰のためか」を示す前置詞として、幅広く使われます。
with
続いて、with です。
with は「〜と一緒に」という意味で、人や物との同伴や関係を表します。
例えば、
I had lunch with my coworkers.
私は同僚と一緒に昼食をとりました。
また、
She came to the party with her sister.
彼女は姉(妹)と一緒にパーティーに来ました。
with は人だけでなく、道具や手段を表す場合にも使われるため、非常に使用頻度の高い前置詞です。
against
最後に、against です。
against は「〜に反対して」「〜に逆らって」という意味を持ち、意見や立場が対立していることを示します。
例えば、
Many people are against the new rule.
多くの人がその新しい規則に反対しています。
反対に、「賛成」を表したい場合には for を使います。
I am for the idea.
私はその考えに賛成です。
against と for は、意見を述べる際によく対になる前置詞なので、セットで覚えると理解しやすくなります。
まとめ
ここまで、1語で使われる前置詞を見てきましたが、前置詞の中には2語以上の単語が組み合わさって、前置詞と同じ働きをするものもあります。
このような表現は、いくつかの語がまとまって一つの意味を持つのが特徴です。英語では、こうした表現を「群前置詞」や「二重前置詞」と呼ぶことがあります。
次回は、これらの複数語から成る前置詞についても、具体例を交えながら見ていきたいと思います。

















