通過を表す前置詞の使い方まとめ
英語の前置詞の中でも、「通る」「横切る」「通り抜ける」といった動きを表す語は日常会話でとてもよく登場します。
特に along / across / through の3つは似ているようで微妙な違いがあります。それぞれの感覚をしっかり理解しておくと、風景や動作を自然な英語で表現できるようになります。
along:〜に沿って、〜の道を通って
along は「線状のもの」に沿って移動するイメージを持つ前置詞です。道・川・海岸・塀など“長く続くもの”のそばを進むときに使われます。
たとえば、
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We walked along the river.(私たちは川沿いを歩いた)
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The bus runs along Main Street.(そのバスはメインストリートを走っている)
このように「ある線上を進む」場合と「線に沿って進む」場合の両方に使えます。
前者は“線の上をまっすぐ進む”イメージ、後者は“その線に寄り添うように進む”感覚です。
つまり、along には「何かにそって連続的に進む」というニュアンスがあるのです。
across:〜を横切って
across は「横切る」「反対側へ渡る」という意味で、スタート地点とゴール地点が“線や面をはさんで対面している”状況に使われます。
たとえば、
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She ran across the bridge.(彼女は橋を走って渡った)
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We went across the park to the station.(公園を横切って駅へ向かった)
また、across には動作ではなく「位置」を示す使い方もあります。
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There’s a convenience store across the road.(道路の向こうにコンビニがある)
このように、across は「何かをまたいで向こう側に」という感覚を持ちます。
「動作」と「場所」の両方に使える前置詞だと覚えておくと便利です。
through:〜を通り抜けて
through は「中を通って抜ける」という三次元的な動きを表す言葉です。
トンネル、森、建物、人混みなど、空間の“中”を進むイメージを持ちます。
たとえば、
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The train goes through the tunnel.(その列車はトンネルを通り抜ける)
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A small river flows through the town.(小さな川が町の中を流れている)
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We crawled through the narrow gap.(私たちは狭い隙間を這って通り抜けた)
through は、平面的な「横切る(across)」とは異なり、空間の内部を通過して出口へ抜けるような感覚です。
“inside to outside(中から外へ)”という流れを意識すると理解しやすいでしょう。
まとめ:イメージで覚えるのがコツ
この3つを日本語で「~を通って」とすべて訳してしまうと違いが分かりにくくなりますが、along は線に沿う/across は線をまたぐ/through は空間を抜けるとイメージすれば整理できます。
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along → 「線のそば」:道・川・海岸など
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across → 「線や面を横切る」:道・橋・広場など
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through → 「中を抜ける」:森・トンネル・建物など
このように考えると、どの前置詞を使えば自然な表現になるかが分かりやすくなります。
英語の前置詞は暗記ではなく「場面を思い浮かべること」が大切です。実際の風景を想像しながら練習することで、感覚的に身につけることができるでしょう。

















